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2006年5月11日 (木)

あらすじ

あらすじ

もしも私の人生を
あらすじで誰かが語ったら
何を話してくれるだろう
もしも私の人生を
あらすじで誰かが綴ったら
何行書いてくれるだろう

生まれて、生きて、そして死ぬ
あらすじで語れば、どんな人も
同じ人生を生きている

立ち止まってみた空の色
足元に咲く小さな花
恋を運ぶ海の風
四つ葉のクローバーを見つけた公園

あらすじで語れぬいくつもの場面が
人生を豊かにしてきた
いつしかそれに気づいていたから
毎日をていねいに生きてきた

私はこれまで何を見て
何を話してきたのだろう
そして出会った人の心に
少しでも幸せの種は蒔けただろうか

もしも私の人生を
あらすじで誰かが語ってくれたら
たとえそれが一言で終わっても
がんばって生きてきてよかったと
きっとそう思うだろう

           『文芸やいづ第16号』掲載

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